weblog@mazushima

京都で役者をやっている豊島勇士のブログです。

『ヒトの化石』シーン案メモ

ひろいいひろい沙漠。
ざらりとした大きな布のしわのように。
なだらかな丘陵の波の上に深い深い夜空。
 
砂場に小枝を立てたように、ぽつんと小さな立ち枯れの木。
 
側に立つ、ちいさな白い柔らかな三角錐のテント。
そこから米粒ほどの大きさの人が静かに現れる。
 
彼らはヒトの化石を探しにやってきた。
 
ガラスの水面を泳いで、針金のくじらが泳いでくる。
 
それは昼間見た夜空の景色と同じ。
 
ツェッペリン号の姿。
5人、見上げていた。見送っていた。
 
ラジオから聞こえてくる、硬式飛行船、ヒンデンブルク号爆発事故のニュース…
 

f:id:mazushima:20150113235012j:plain